◇ 生後2か月の娘とともに15年
神戸市長様
震災当時、生後2か月でタンスの下敷きになり障害を負った娘も中学校3年生の15歳に成長しました。この15年、言葉にはいい表せない様々な事がありました。障害者としての行政の対応は形式的であり孤独感を感じても、決して勇気づけられるものではありませんでした。震災で障害を負った事を忘れないと前に進めない状況の中、新聞やテレビでは町の復興や式典、記念の建物を見る度に、震災で障害を負った人の存在が見えず「何が復興や」と悲しい気持ちになりました。行政に対して、震災で一度に何十人、何百人と障害を負い、その障害と闘っている人を既存の枠組みの中でしか対応しないのであれば、復興に関してのことは全て既存の制度で対応していきますと発言して、行政は震災の対応をしないでほしい。
今回、皇太子御夫妻や総理が神戸に来られるのも、神戸の人々を勇気づける為に来られるのではないでしょうか。自分がもし行政の立場であれば、建物の建設よりも災害で障害を負い、今も戦っている人の為に何か出来ないかを考え、勇気づける行動をすると思います。
決してお金の面とかではなく、行政が何かしてあげたいという心を持ってほしいだけです。
先日、ニュースで市長から震災障害者に対してのお話をお聞きし、少し震災障害者の事を考えてもらえる時がきたと複雑な思いになりました。今後も震災障害者に対して目を向けて頂ける事を強く願いたいと思います。