2012/08/29 阪神大震災:8年後に「PTSD」 震災障害者の調査報告、兵庫県など公表 (毎日新聞)

 兵庫県と神戸市は28日、阪神大震災(95年)で後遺症を負った震災障害者を対象にした面接調査の報告書を公表した。震災8年後にPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症したケースや、今もリハビリを続ける被災者もおり、震災から十数年が経過しても、心身に負った傷が癒えない実態が明らかになった。

 県や市によると、震災によるけがで身障者手帳を取得したのは328人(うち117人は死亡)。面接に同意した27人について関西学院大の池埜(いけの)聡教授ら5人が昨年2~3月、当時の状況や震災後の生活などを聞き取り、14人分を公表した。

 兵庫県西宮市の自宅アパートが全壊し、息子を亡くした女性(調査時61歳)は、左足が長時間圧迫された後遺症で、長時間歩けない。03年ごろから震災当時の光景がフラッシュバックしてパニックになるPTSDの症状も表れた。女性は「体の障害は努力で何とかやっているが、心の障害は自分で治すことができない」と告白した。

毎日新聞 2012年08月29日 大阪朝刊


※旧ブログより転載(2014/04/29)